資産形成/資産運用

老後に向けた資産形成どうしたらいい?iDeCo/NISA/保険等の商品比較

(最終更新日:2021年01月25日)

今の預金金利に満足していますか・・・?

人生100年時代が到来すると言われる中、消費税増税による出費拡大、公的年金制度の見直し(受給時期の後ろ倒し、受給金額の減少)に加え、年を重ねると、更に医療費も増大することになります。
そのような確実に予見できる将来について、今の預金金利だけで蓄えをまかなうことは到底出来ないこともあり、とても不安に感じている方が増えているようです。

「将来のために積み立てたい、お金を増やしてみたいけれど、どのような方法があるのか分からない」
といった方に向けて、知っておきたい情報を分かりやすくまとめてみましたので、ご参照ください。

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65歳までに貯める資金(老後生活資金)はいくら必要?

本記事では、多くの方が資産形成の目的としている「老後生活資金の準備」を取り上げ、資産形成の考え方や、資産形成で役に立つ金融商品について詳しく解説します。

 

人生100 年時代、公的年金だけでは将来が心配…。そんな声をよく耳にします。

「ある程度の生活を65歳から送るためには、今のうちから少しずつ貯めていかないと…」ということはよく聞きますが、目安が分からないと、どの程度貯めてよいのか分かりません。

では、老後生活にはどれくらいのお金が必要なのでしょうか?

 

一般的に、夫婦世帯の老後資金の目安は1,600万円程度、単身世帯の目安は1,000万円程度と言われています(公的年金による収入除く)。

では、その計算根拠を見てみましょう。

 

(1)老後生活費の目安(夫婦世帯の場合)

総務省の家計調査報告によると、高齢無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の月々の支出は26万円程度となっています。

一方で、公的年金等の社会保障給付(収入)は月々19万円程度となっていますので、つまり、生活費の月々の不足分は▲7万円程度となっています

 

夫婦世帯の老後生活費

定年後のセカンドライフを男女の平均寿命から考えて、おおまかに20年とすると、

7万円×12ヶ月×20年=1680万円

となります。

 

(2)老後生活費の目安(単身世帯の場合)

また、同調査によると、高齢単身世帯(60歳以上の無職世帯)の月々の支出は15万円程度となっています。

一方で、公的年金等の社会保障給付(収入)は月々11万円程度となっていますので、つまり、生活費の月々の不足分は▲4万円程度となっています。

 

単身世帯の老後生活費

定年後のセカンドライフを男女の平均寿命から考えて、おおまかに20年とすると、

4万円×12ヶ月×20年=960万円

となります。

 

いずれにせよ、支出と収入のバランスから分かるように、老後においては、毎月貯蓄を取り崩して生活していく必要がありますので、あらかじめしっかりと資金の準備をしていくことが大切です。

 

 

 

資産形成のためには長期運用(早く始める)が大切

短期運用と長期運用

老後に向けてお金を積み立てていくことが必要であることはご理解いただけたかと思います。

次に、どのくらいの期間をかけて積み立てをすればいいかということですが、できれば10年以上にすることがおすすめです。

 

運用スタイルは大きく、短期運用と長期運用に分けられますが、いずれも全く損失を出さない完璧な運用成果を出すことは難しく、過去の失敗や不測の事態を経験踏まえ、軌道修正をしながらゴールに向かって運用をしていくことになります。

とりわけ、初心者の場合、短期運用に目を向けてしまうと、デイトレードのように、一瞬一瞬で状況判断しなければならず、慣れていない初心者は極めて不利と言わざるを得ません。場合によっては、失敗を積み重ねると再起不能となってしまうかもしれません。

一方、長期運用であれば、時間があるため、その間に十分な情報を仕入れることが可能であり、短期運用よりもリスクをコントロールしやすいという利点もあります。

また、後述しますが、複利の効果を活用できるという大きなメリットがあります。

 

長期運用のメリット・デメリット

メリット①複利の効果を活用できる

※複利とは、利息計算手法のひとつで、配当金や利息をそのまま投資資金に回すため、投資期間が長ければ長いほど資産は増えていく

②精神的余裕ができる
③リスクをコントロールしやすく比較的安全
デメリット①利益がすぐに得られない

※利益が得られるのは数年先であり、数年以内に使う資金は予め分けて管理しておく必要がある

②投資期間が長いので予測が困難

※投資先の1年後の動向であれば比較的予想しやすいが、5~10年後の動向については予測困難

 

 

長期運用による複利の効果

長期運用は、まとまったお金がなくても、コツコツと少額投資を積み重ねることで、相応のリターンが得られるのが魅力のひとつです。

したがって、数%の金利差が、数十年後に数倍の資産の差になっていることもあるのです。

例えば、元本100万円を複利運用した場合のシミュレーションをみてみましょう。

グラフに記載と通り、年率5%で運用した場合、30年後の資産は400万円超となります。

一方、年率2%で運用した場合は200万円弱、年率0.1%で運用した場合は103万円と、ほとんど増えません。

 

元本100万円を複利運用した場合のシミュレーション

足もとの国内金利は低金利で推移しているので、銀行に資金を預けてもほとんど増えません。

現状の状況を悔やんでも仕方ないので、「複利」と「長期運用」の効果を最大限発揮させるためには、「早く始めること」「銀行預金以外に利回りの高い金融商品を組み込む」といった対策を打つことが重要です。

 

長期運用を含む「資産形成の3つの基本」についてはこちらをご覧ください。

【資産形成/資産運用3つの基本】分散投資・複利で長期運用・ドルコスト平均法

 

 

 

資産形成、どんな金融商品を活用したらいい?

では、資産形成のためにはどういった金融商品を活用したらいいのでしょうか。

預貯金をはじめ保険、NISA、iDeCo、株、投資信託、債券、不動産…いろいろな金融商品がありますが、ここでは主なものを紹介していきます。

 

 

資産形成に活用できる主な金融商品の比較

主な金融商品の比較

預貯金生命保険NISAiDeCoその他有価証券
(株式・投資信託・債券)
不動産
安全性
元本保証

最低利率保証
の商品あり

相場変動リスク

相場変動リスク

相場変動リスク

相場変動リスク
収益性
運用次第

運用次第

運用次第

運用次第
流動性

(換金しやすさ)


原則60歳まで引き出せない

現金化に時間がかかる
主な税制優遇保険料に応じて所得控除一定の投資額までは運用益が非課税掛金が全額所得控除/利息・運用益が非課税/
受取時税制優遇

 

 

(1)預貯金(銀行預金)

預貯金(銀行預金)は安全資産の代表です。預金保険の対象で、元本は1,000万円まで保証されています。

利息に対して、20%の源泉分離課税となります。
※ 平成25年1月1日以降は、復興特別所得税(所得税額×2.1%)が付加されます。

 

 

(2)生命保険

貯蓄性のある(解約返戻金のある)生命保険を活用する方法です。

保障を持ちながら積み立てができ、生命保険料控除による節税メリットがあります。

生命保険については後述します。

 

 

(3)NISA(少額投資非課税制度)

通常、株式や投資信託等の金融商品に投資した場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金が掛かりますが、NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからない制度です。

ただ、NISA口座は特定口座と損益通算ができないという注意点があります。

NISA(少額投資非課税制度)とは?NISAとつみたてNISAの違いも解説

 

 

(4)iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)

iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)とは、将来に備えて自分で作る私的年金の制度のことで、あらかじめ用意された定期預金・保険・投資信託といった金融商品で自ら運用し、60歳以降に年金または一時金で受け取ります。

運用成果によっては将来受け取るお金を大きく増やすことが可能です。一方、資産が目減りしてしまうこともあります。

iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)には、主に下記のメリット・デメリットがあります。

 

iDeCoのメリット=税制優遇

税制メリットとして、「(ⅰ)毎月の掛金が全額所得控除となり、所得税・住民税が節税となること」「(ⅱ)分配金等の運用益が非課税となること」「(ⅲ)受け取るとき、一定程度非課税(退職所得控除、公的年金等控除)となること」という3つの税制優遇メリットが受けられることです。

 

iDeCoのデメリット=60歳までは原則資産を引き出せない

今後どんなことがあるかわからない人生において、急な出費が必要なことがあるかもしれません。

そんな時でも、iDeCoの資産は原則引き出せません。あくまで、老後資金のための積み立てであり、それだからこそ、税制の優遇があるのです。

ですから、手元で自由に動かせる資産(預貯金等)をある程度確保したうえで、iDeCoの積み立てを行うことが重要です。

個人型確定拠出年金「iDeCo」のメリット・デメリット【節税と資産形成】

 

 

(5)その他の金融商品

有価証券(株式・投資信託・債券)

株式や投資信託、債券は証券会社に口座を開設すれば、少額からスタートすることができます。

それぞれに取引市場があり日々価格が変動しています。流動性が高いので簡単に売却できるのがメリットです。

 

不動産

不動産投資は、売却益と家賃収入、2つの利益が見込めます。一度家賃収入が入る状態を作ることができれば比較的安定的な収入を見込むことができます。

ただ、不動産は個別性が強く、2つとして同じ物件がないため、物件の見極めが初心者にとってはハードルとなるでしょう。

また、他の金融商品と異なり、売買に時間がかかるため、流動性が低いという特徴があります。

 

 

初心者は何から始めれば良い?

資産形成で大事なのは「どれかひとつ」ではなく、リスクの異なる複数の資産をバランスよく(分散投資)持つことです。

そうすることでリスクを減らしながら安定的に資産を増やしていくことが期待できます。

 

資産形成が初めてという方は、預貯金は基本として、税制の優遇がある保険、iDeCo、NISA を候補として考えると良いでしょう。

ここからは、保険について詳しく解説します。

 

 

 

生命保険を資産形成に活用するメリット

保障を持ちながら貯蓄ができる

保障を持ちながら貯蓄ができる

保険は、保障を持つことができるという他の資産にはない特徴があります。万が一のことがあったとしても、家族に必要なお金を残す事ができます。

 

 

所得税・住民税の軽減

生命保険を資産形成に活用するメリットとしては、前述したDC(確定拠出年金)やNISA(少額非課税投資制度)と同じように税制優遇が受けられる点にあります。

具体的には、生命保険料控除制度を活用することで、税率を掛ける前の所得が低くなることにより、所得税・住民税の負担が軽減されます。

所得税・住民税の軽減 生命保険料控除

 

 

 

資産形成に活用できる生命保険の例

資産形成に活用できる主な生命保険商品を紹介します。

終身保険

終身保険

死亡保障を持ちながら貯めていくことができます。

所定の保険料の払込期間( 例えば65 歳) が満了すると、支払った保険料よりも多くの解約返戻金を受け取れるといったプランがあり、資産形成に活用できます。

保険料を払っている間の解約返戻金を少なくする代わりに、一般の終身保険に比べ貯蓄性が高く設定されているタイプもあります。

終身保険とはどんな保険?メリット・デメリットを解説!

 

 

個人年金保険

所定の期間(例えば、60歳や65歳、15年や20年と設定することも可能)まで保険料を支払い、満期になったら年金として受け取ることができます。

受取方法は、一括で受け取る方法、分割で受け取る方法(5年、10年等)、一生涯受け取る方法を選択することができます。

なお、満期前に亡くなった場合は、死亡給付金(支払った保険料相当額)を受け取ることができる商品が大半となっています。

 

個人年金保険

個人年金保険は、生命保険とは別の税金優遇枠があるので、「生命保険や医療保険は加入しているけど、個人年金保険は加入していない」という方は節税メリットを受けながら、老後資金を準備していくことができます。

個人年金保険とはどんな保険?

 

 

昨今の低金利の影響で円建ての保険商品は貯蓄率の魅力が薄れてしまっているのが事実です。為替リスク等がありながらも利率の高い外貨建て(ドル建て等)保険や運用次第で資金を増やすことができる変額保険を選ぶ方も増えてきています。

 

 

外貨建て生命保険/個人年金保険

外貨建て保険は、保険会社が外貨通貨で運用しつつ、保険料の支払い、保険金、年金、解約返戻金等の受け取りを外貨通貨で行う保険です。

一般的には、アメリカドル(米ドル)やオーストラリアドル(豪ドル)で運用されているものが多く、保障内容としては終身保険や個人年金保険等、様々な種類があります。

外貨建て保険については、円建ての保険に比べ、金利が高いため貯蓄性が高い、予定利率が高いため保険料が安い、為替の変動により想定よりも将来受け取る保険金が多くなる可能性がある、といったメリットがあります。

一方、途中で解約する場合に受け取ることができる解約返戻金や将来受け取る年金等については為替変動の状況によっては想定よりも下回る可能性がある、為替手数料がかかる、というデメリットもあります。

外貨建て(米ドル建て)生命保険のメリットとデメリット

 

 

変額保険

変額保険とは、死亡保険金額や解約返戻金、満期保険金、年金の額が運用に応じて変動する保険で、3種類あります(変額終身保険、変額有期(養老)保険、変額個人年金保険)。

変額保険の運用は複数の特別勘定(投資信託のようなもの)から選んで契約者自身が運用します。

運用実績に応じて大きく増えることもありますが、損失が生じることもあります。

変額保険の特徴とメリットとデメリットを解説

 

 

 

老後生活資金を準備するその他の方法

これまで老後資金準備のために活用できる金融商品について解説しましたが、その他の方法もあります。

退職金

退職金の存在も忘れてはなりません。

所属する会社や勤務年数によって異なりますが、一般的な目安として、中小企業の定年退職時の退職金額が1,400万円程度(東京都産業労働局調べ)、上場企業等の大手企業の場合(大卒)は2,300万円程度(日本経済団体連合会調べ、高卒や短大卒の場合は90%程度)となっています。

 

定年後も働く

まだまだ身体が元気であれば、今までの知識や経験を活かして定年後も働くという選択肢もあります。

慣れ親しんだ職場で再雇用されるという方もいれば、求人サイトへの登録、ハローワークやシルバー人材センターに足を運び求人情報を探すという方法もあります。定年後のシニアの方を優先的に採用している会社も多くなっていますので、老後資金を貯める選択肢の1つとして検討してはいかがでしょうか。

 

支出の見直し

毎月かならず出費する光熱費、通信費、食費等の固定的に掛かるコストを見直すことも立派な方法となります。

 

 

 

「なんとなく」資産形成やってませんか?

資産形成の話に戻りますが、資産形成をされている方で意外に多いのが「いつ、なんのために、いくら必要か、自分はどこまで準備できているか」をあまり把握できていないというパターンです。

例えば老後資金の場合、「なんとなく将来が不安だから」という想いはあるものの、老後生活にどれ位のお金が必要か、公的年金をいつからいくら貰えるのか、退職金はいくらか、をきっちり把握されている方は少ないのではないでしょうか。

ゴールを明確にすることが、ライフプランに向けた資産形成の第一歩ですので、下記のチェックリストを確認して、ひとつでも当てはまる場合にはシミュレーションや相談をすると良いでしょう。

 

□将来の資産形成に向けて何もやっていない

□人生において、何にお金がかかるのかはっきりわかってない

□「いつ、いくら必要なのか」がはっきりわかってない

□資産形成しているが、貯まる予定額を把握できていない

□資産形成しているが公的な制度(補助、税金軽減)をあまり知らない

 

 

保険相談サロンFLPでは無料で老後生活資金シミュレーションを行っています。

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この記事の著者

實政 貴史
ファイナンシャルプランナー

2007年に株式会社F.L.Pに入社し、現在「保険相談サロンFLP」サイトのプロダクトマネージャーを務める。

ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、保険業界経験13年で得た知識と保険コンサルティングの経験を活かし、保険相談サロンFLPサイトの専属ライターとして、本サイトの1500本以上の記事を執筆。

併せて、保険相談サロンFLP YouTubeチャンネルにてファイナンシャルプランナーとして様々な保険情報の解説も行っている。

セミナー実績:毎日新聞ライフコンシェルジュ生活の窓口オンラインセミナー など多数

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