成年後見制度とは?

(最終更新日:2020年03月31日)

判断能力が不十分で、介護サービスの契約などができない高齢者などを支援するための「成年後見制度」について紹介します。

成年後見制度の成り立ち

平成12年4月に公的介護保険制度がスタートし、利用者が事業者と「契約」して介護サービスを受けるようになりました。

同時に、成年後見制度も始まりました。これは、判断能力が不十分で契約できない高齢者などを支援するためです。

公的介護保険と成年後見制度は、高齢者の生活を支える「車の両輪」ともいえる制度なのです。

 

 

 

成年後見制度とは

認知症など、判断能力が不十分な場合、不動産や預貯金などの財産を管理したり、介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだりするのが難しい場合があります。

このような判断能力の不十分な人をを保護し、支援するのが成年後見制度です。

 

成年後見人等は、本人の意思を尊重し,かつ本人の心身の状態や生活状況に配慮しながら、本人に代わって財産を管理したり必要な契約を結んだりすることによって、本人を保護・支援します。

 

成年後見人の仕事は,本人の財産管理や契約などの法律行為に関するものに限られており,食事の世話や実際の介護などは,一般に成年後見人の仕事ではありません。

 

 

 

成年後見制度の種類は2つ

任意後見制度

判断能力が不十分になった場合に備え、将来受けたい支援内容を契約で決め、契約で決めた内容の範囲で代理権を与えることをいいます。

 

法定後見制度

判断能力が不十分になってしまったとき、家庭裁判所が決めた後見人に支援してもらうことをいいます。

法定後見制度には、後見、保佐、補助の3つの種類があります。

 

法定後見制度の3つの種類

後見 保佐 補助
対象者 判断能力が全くない方 判断能力が著しく不十分な方 判断能力が不十分な方
本人の状況(例) 重要な財産行為はもちろん、1人では日常の買い物もできない 日常の買い物はできるが、重要な財産行為が1人でできない 重要な財産行為が1人でできない
申立者 本人,配偶者,四親等内の親族,検察官,市区町村長など

※重要な財産行為とは、日常の買い物以外の現金・預貯金・有価証券・住居など土地その他の財産管理をいいます。

 

 

 

成年後見人の仕事

成年後見人の主な仕事は「財産管理」と「身上監護」。わかりやすくいうと、「お金の管理」と「体の見守り」です。

 

成年後見人の主な仕事

財産管理 身上監護

まとめると

・介護状態になってしまったら、判断能力が不十分になる可能性もあります。成年後見制度についても理解しておきましょう。

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