学資保険の選び方
学資保険の加入手順!押さえておきたい5つのポイント
(最終更新日:2020年03月24日)
目次
学資保険とは?
学資保険とは、子どもの学資金(教育資金)を準備するための貯蓄型の保険のことです。
毎月決まった額の保険料を払うことで、子どもの成長に合わせた進学準備金や満期学資金を受け取ることができます。
さらに、突然の事故などにより親(契約者)が亡くなった場合は、それ以降の保険料の払込が免除となり、保障がそのまま継続され、学資金を受け取ることができます。
学資保険の2つの機能
学資保険には2つの機能があります。
(1)貯蓄の機能
保険なので(多くは毎月)保険料を払うことにより、計画的な教育資金の積み立てができる
(2)保障の機能
契約者(親)に万が一の事があった時も学資金を確保できる
学資保険のイメージ
このように、学資保険は「貯蓄」と万が一の「保障」の両方の機能を兼ね備えた保険で、教育資金の積み立てを計画的かつ安全に行うために有効な手段です。
学資保険加入にあたって決めることは5つ
学資保険に加入する場合、大きく下記の5つのことを決める必要があります。
(1)加入時期
(2)満期と払込期間
(3)学資金額
(4)学資金の受取方法
(5)オプションの保障
この5つのポイントを順に見ていきましょう。
(1)学資保険の加入時期
学資保険の加入は早めが良い
学資保険はいつ加入すればいいのでしょう。
ずばり、子どもが生まれたらできるだけ早めに加入しましょう。
場合によっては子どもが生まれる前に加入される方もいます。
積み立てがしやすい
なぜ早いほうがいいのでしょうか。それは教育費の支出時期が決まっているからです。
教育費は支出の先延ばしが効かないものです。
マイホームや車の購入資金であれば状況に応じて予定の変更(先延ばし)が可能ですが、例えば子どもの大学の入学金などはその時が来れば待ったなしです。
教育費の負担のピークは一般的には大学の入学時ですので、その時期に向け、できるだけ早くから積み立てを行えば月々の負担が小さくて済みます。
保険料が安い
学資保険の保険料はさまざまな条件により決定しますが、そのうちの一つが契約者(親)と被保険者(子ども)の年齢です。
- 加入するときの契約者(親)の年齢が低い方が保険料が安くなります。
- 同じ金額の学資金を同じ満期まで(例えば200万円を18歳まで)に準備する場合、被保険者(子ども)の年齢が低いと、満期までの期間が長くなりますので保険料は安くなります。
保障が早く開始できる
学資保険を契約すると積み立てが始まると同時に、保障が開始されます。
契約者(親)が死亡または所定の高度障害状態になったときに、以降の保険料の払込みが免除される上に、学資金の全額が受け取れます。
早く契約することで、早く保障を備えられることもメリットの一つです。
(2)学資保険の満期と払込期間を決める
学資保険の満期の時期を何歳にするか
一般的には子どもの年齢で18歳(早生まれの場合は17歳)とするケースが多いです。
これは教育費の負担のピークである大学の入学時に合わせる考え方です。
人によっては22歳(大学卒業時)とする場合もあります。
大学卒業時に「教育費」が必要なのか疑問に思うところではありますが、社会人準備や大学院進学、海外留学したりする可能性も考えるならこういった満期の設定もよいかもしれません。
また、中学入学・高校入学・大学入学と数回に分けて給付金を受け取れる商品もあります。
学資保険の保険料の払込期間
保険料の払込期間の設定は返戻率に大きくかかわります。
一般的には18歳満期であれば18歳まで払い込み、というように、満期=払込期間となっています。
保険会社によっては、払込期間を10歳などに短縮できる商品もあります。
本来なら18年かけて払い込む保険料を10年で払い終えるのですから、当然保険料は高くなります。そのかわり、返戻率がアップします。
こういった短期払いのプランは子どもの小さいうちに払い込みが完了します。
すなわち、比較的教育費のかからない時期に集中して積み立てることができるのです。
(3)学資保険の学資金額を決める
学資保険の学資金の設定の仕方
学資金を決める上での重要な考え方は
(1)途中で解約する事のないように満期まで無理なく払えるプランにする
(2)学資保険は教育費積み立ての一部であり、メインは預貯金等で積み立てていく
の2つです。
(1)については、途中解約の場合の元本割れリスクがあるからです。
(2)については、全ての教育費を学資保険で準備するのは難しいものだからです。
例えば、私立大学の場合、入学~卒業までの教育費は約700万~1000万かかります。
それを全て学資保険で準備しようとすると月額の保険料は3万円を超え、子どもが大学に入学にするまでの生活が保険料負担で圧迫されてしまう可能性があります。
あくまで学資保険は教育費がピークを迎えるとき(多くは大学入学時)のための数百万の積み立てで、満期まで無理なく払えるような学資金の設定にしましょう。
(参考)では、預貯金+学資保険でいったいいくら積み立てればいいの?
これは専門的な知識がないとかなり難しい作業になりますし、教育方針や世帯収入額・世帯構成等によって大きく変わってきます。
ファイナンシャルプランナー等のプロに相談するとよいでしょう。
ここでは簡単な流れを説明します。
①教育プランを立てる
幼稚園~小学校~中学校~高校まで:公立or私立
大学:国公立or私立 文系or理系 自宅通いor一人暮らし 歯薬系学科かどうか
などをきめます。
とはいえ、実際に親が決めた進路を子どもが進むかどうかはわかりませんので、ある程度の希望や予測をもとに仮で決めることになります。
②必要な教育費を見積もる
教育プランを元に実際の教育費データなどから必要な教育費を算出します。
③必要な積立額を見積もる
現在の預貯金、家族構成、収入額、家の購入予定など様々な情報を踏まえて、教育費を準備するために必要な積立額を算出します。
(4)学資保険の学資金の受取方法を決める
学資金をこまめに受け取るか、まとめて受け取るか
学資金の受取方法には大きく分けて2つのパターンがあります。
想定する教育プランに合わせて選択しましょう。
中学入学・高校入学・大学入学など、子どもの成長に合わせてこまめに受け取る
例えば「中学・高校から私立の学校に進学」という教育プランで比較的学費がかかるので、都度入学時に学資金を受け取りたいという方におすすめです。
商品によっては、3歳、6歳、12歳、15歳、18歳、20歳、22歳とかなりこまめに分かれているものもあります。
大学入学時などお金がかかるタイミングでまとめて学資金を受け取る
例えば、「高校までは公立」という教育プランで、比較的学費がかからないため、中・高の入学時は学資保険に頼らないで、大学入学時に利用したいという方におすすめです。
商品によっては22歳満期という商品もあります。
ちなみに、こまめに受け取るより、まとめて受け取った方が返戻率はアップします。
(5)学資保険のオプションの保障を選ぶ
特約だけを残すことはできないので注意
これから紹介する全ての特約にいえることですが、特約は主契約(ここでは学資保険)の契約満了に伴い消滅してしまいます。
また、主契約を解約して特約の保障だけを残すこともできません。
必要性を感じてオプションの保障を付けたとしても契約満了時(例えば18歳)や、やむを得ず途中解約する場合その保障が消滅してしまうことを理解しておくことが大切です。
オプションの保障を手厚くすれば返戻率が下がる
たくさん保障がついていればそれだけ保険料がかかりますので、返戻率が下がります。
学資保険は、教育資金の積み立てが本来の目的ですから、必要な保障をしっかり吟味して加入することが大切です。
子どもの医療保障
子どもが病気やケガで入院や手術をした場合に、入院給付金や手術給付金を受け取ることができる特約です。
子どもが小さいうちは病院にかかることが多いので、必要性を感じる方も多いかもしれません。
しかし、お住まいの自治体によっては、子どもの医療費助成制度により、一定年齢(例:中学校卒業)まで医療費がかからないという自治体もあります。
内容は自治体で異なるので、お住まいの自治体で確認し、特約の有無を決めましょう。
子どもの死亡保障
そもそも子どもに死亡保障が必要なのでしょうか。
死亡保障は被保険者が死亡した場合の金銭的なリスクをカバーするものです。
子どもが亡くなってしまった場合の金銭的なリスクは、一般的には葬儀代ぐらいだと考えてよいでしょう。
災害特約
不慮の事故により死亡または所定の身体障害状態になった場合に、保険金を受け取ることができる特約です。
死亡のリスクは前述の通りですが、身体障害状態になった場合には死亡時よりも金銭的な負担が大きくなることもあります。
育英年金
育英年金とは契約者(親)が死亡または所定の高度障害状態になった場合、育英費用として満期(例えば18歳)になるまで年金が支給されるものです。
育英年金は、親のお給料保障のようなイメージで、死亡保障と同じです。
加入済やこれから加入する死亡保障がある場合、重複が無いように注意しましょう。
もし育英年金が必要なら、今の生命保険の見直しをして、収入保障保険などの死亡保障に加入することお勧めします。
なぜなら育英年金特約付きの学資保険の場合、何らかの理由で保険料の支払いが困難になって解約せざるを得ないとき、育英年金特約(死亡保障)だけを残すことができないからです。
死亡保障だけを加入しなおそうと思っても年齢が上がっていれば保険料が上がりますし、そのときの健康状態によっては加入できない可能性もあります。
・学資保険の加入は積み立ての面や保障の面からも、早ければ早いほどメリットが多くなります。
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