昨今の入院事情と医療保険の変化

(最終更新日:2024年03月15日)

平均入院日数は減少

入院するとなった場合、入院期間は何日ぐらいになるのでしょうか。

下記は平均入院日数の推移を示したものです。平成11年の時点では平均入院日数は27.2日でしたが、平成27年には16.5日と、10日以上も短縮されています。

 

平均入院日数

(出典)厚生労働省「平成11~27年病院報告」一般病床等における平均在院日数

 

 

3人に1人は4泊5日以内の入院

次は、日数別にみてみましょう。

下記のグラフは、在院期間の構成割合を示したものです。

全体の平均入院日数は16.5日でしたが、4泊5日以内の入院となっているのが全体の34.2%となっており、実に3人に1人は4泊5日以内の入院という短期入院で済んでいることがわかります。

 

在院期間の構成割合

※1日の入院とは1泊2日の入院をいいます。

(出典)厚生労働省「平成26年患者調査」

 

3人に1人は5日以内の入院

また、5日以内の短期の入院の割合は増加しており、平成8年に22%だったものが、平成26年には34.1%と10%以上増加していることがわかります。

 

入院日数が5日以内の割合

(出典)厚生労働省「平成8~26年患者調査」入院した日を1日目として計算

 

 

これは、政府による医療費抑制政策にも一因があります。

国は病院が長期入院患者を抱えるほど、受け取る診療報酬を少なくなる仕組みにしています。

病院側は経営を成り立たせるために長期入院を抑制せざるを得ない状況があるのです。

 

 

医療保険も変化している

このような入院の短期化の状況を踏まえ、医療保険も変化しています。

医療保険の入院給付金は「入院1日あたりいくら」という入院日額という考え方があります。

従来は日帰り入院の場合、「入院日額×1日分」しか給付されませんでした。

近年では、日帰り入院でも「入院日額×5日分」が給付されるような医療保険が発売されてきています。

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