【介護する側が知っておきたい介護の実態】介護にかかる期間?介護離職の割合は?

介護に関する基礎知識

【介護する側が知っておきたい介護の実態】介護にかかる期間?介護離職の割合は?

年齢とともに心配になってくる「介護」。
介護といえば、自身が介護状態になるよりも親や配偶者の介護が気になる方も多いと思います。
ここでは様々なデータから、主に介護する側の視点で介護についての実態を紹介します。

要支援・要介護認定者は加齢とともに増える

要介護者の発生率は、60歳代までは3%以下ですが、加齢と共に急速に高まります。

85歳以上では60.3%と、約2人に1人が要支援・要介護認定者となっています。

 

年代別人口に占める要支援・要介護認定者の割合

 

(出典)厚生労働省「介護給付費実態調査月報 平成27年7月」

(出典)総務省「人口推計(平成27年7月確定値)」

 

 

 

要支援・要介護認定となった要因は?

加齢とともに、要支援、要介護認定者が増えるのですが、どういった要因で要支援、要介護認定となるのでしょうか。

 

介護が必要となった要因(男性)

介護が必要となった要因は男性と女性では大きく異なります。

男性は長期入院になりやすい脳血管疾患が約26%を占めています。

 

65歳以上の要介護者等の介護が必要となった要因(男性)

 

(出典)厚生労働省「国民生活基礎調査」

 

介護が必要となった要因(女性)

女性では骨折・転倒および関節疾患が約30%を占めています。

 

65歳以上の要介護者等の介護が必要となった要因(女性)

 

(出典)厚生労働省「国民生活基礎調査」

 

 

 

要介護度3・4・5が多い

介護対象者の公的介護保険の利用経験をみると、「公的介護保険の利用経験あり」が87.7%、「公的介護保険の利用経験なし」となっています。

また、直近の要介護認定時の要介護度をみると、「要介護5」がと最も多く、次いで「要介護3」、「要介護4」の順となっています。

 

公的介護保険の利用経験と要介護度

 

(出典)生命保険文化センター 平成24年度「生命保険に関する全国実態調査」

 

 

 

家族に介護が必要になった場合に困ることとは?

家族が介護になった場合、介護者の生活はどのように変わるのでしょうか。

内閣府の調査によると、家族に介護が必要になった場合に困る点は下記のようになっています。

 

家族に介護が必要になった場合に困る点(複数回答)

 

 (出典)内閣府 平成22年「高齢者介護に関する世論調査」

 

介護する側にとっては、経済的負担もありますが、肉体的/精神的負担も大きいことがわかります。

 

 

過去3年間で介護経験がある人は15%

生命保険文化センターの調査によると、過去3年間に、高齢で要介護状態(寝たきりや認知症など)になった家族や親族の介護の経験がある人は15.0%となています。

また、具体的な介護の対象者をみると、「自分の親」がと最も多く、次いで「配偶者の親」、「配偶者」となっています。

 

過去3年間の介護経験の有無と介護対象者

 

(出典)生命保険文化センター 平成24年度「生命保険に関する全国実態調査」

 

 

介護期間の平均は56.5カ月(約4年9カ月)

また、介護を始めてからの期間(介護中の場合は経過期間)をみると、平均56.5カ月(4年9カ月)となっており、長期間にわたる介護の実態がわかります。

介護期間の分布をみると、「4~10年未満」が最も多く、次いで「1~2年未満」、「2~3年未満」の順となっています。

 

介護を始めてからの期間

 

(出典)生命保険文化センター 平成24年度「生命保険に関する全国実態調査」

 

 

 

どこで介護を受けたい?・・・4割のひとが自宅での介護を望んでいる

次に、介護をする場所についての情報を紹介します。

もし自分が介護を必要とする状態になったら、どこで介護をしてもらいたいですか?

下記のグラフは、内閣府による介護に関する希望をまとめたものです。

実に4割の方が自宅で介護してもらいたいと回答しています。

 

介護に関する希望

 

(出典)内閣府「平成19年度 高齢者の健康に関する意識調査」

 

介護となると、主に日常生活のサポートですから、起床・着替えの介助に始まり、食事、おむつ交換、入浴などの内容になります。

親族に迷惑をかけたくないなどの気持ちもあるかもしれませんが、やはり住み慣れた自宅で生活したいという方が多いようです。

 

 

 

介護の場所の実態は・・・在宅での介護が56.9%

次に、介護を行った(行っている)場所はどこが多いのでしょうか。

調査によると、「在宅」は56.9%、「施設」は41.1%となっています。

また、具体的な場所は「自分の家」が最も多く、次いで「親や親族の家」、「公的な介護老人福祉施設や介護老人保健施設など」の順となっています。

 

介護を行った場所 

 

(出典)生命保険文化センター 平成24年度「生命保険に関する全国実態調査」

 

 

 

6割以上のひとが終末期の療養場所として自宅を希望

一方、介護に限らず、終末期の療養場所としてはどこがいいのでしょうか。

下記のグラフは、厚生労働省による終末期の療養場所に関する希望をまとめたものです。

実に6割以上の方が自宅で療養したいと回答しています。

 

終末期の療養場所に関する希望

 

(出典)厚生労働省「平成20年 終末期医療に関する調査」

 

 

 

在宅介護は増加の一途

以上の状況を踏まえ、国でも「在宅医療・介護」を推進しています。具体的には平成24年度改定において、在宅医療・介護を重点的に評価するなど、制度面でも強化されています。

 

下記のグラフは介護サービスの受給者数の推移を居宅サービスと施設サービスに分けたものです。

施設サービスの受給者数はほぼ横ばいなのに対し、居宅サービスは増加傾向にあることがわかります。

 

居宅・施設別サービス受給者数の推移

 

※平成18年度意向の居宅サービスは、介護予防居宅サービス(要支援1,2)と居宅サービス(経過的要介護~要介護5)の受給者数の合計

(出典)厚生労働省「介護給付費等実態調査月報」

 

 

 

在宅介護において、介護はどのくらいの時間がかかる?

在宅介護の場合の介護時間は「必要な時に手を貸す程度」が40.2%と最も多い一方、「ほとんど終日」という人が22.8%もおり、介護する側の負担が大きいことがわかります。

 

同居の主な介護者の介護時間

 

(出典)厚生労働省 平成22年「国民生活基礎調査」

 

 

 

介護をするのは誰?・・・主な介護者は配偶者、子

このように、在宅が多く、介護する時間が非常にかかる中で、介護を担うのは誰になるのでしょうか。

下記のグラフは厚生労働省による、介護者(介護をする人)が介護される人とどういう関係にあるかをまとめたものです。

最も多いのが「配偶者」で26.2%となっており、「子」と「子の配偶者」を合わせると61.6%となっています。

また、6割以上のひとが同居の親族から介護をしてもらっているということがわかります。

 

主な介護者の続柄

 

(出典)厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」

 

一方で、「別居の親族」や「事業者」という割合も少なくありません。

「別居の親族」に介護をしてもらうということは、その親族には定期的に通ってもらったり、場合によっては転職や退職など、大きな負担をかけることになることもあります。

 

「事業者」に介護してもらうということは言うまでもなく費用がかかります。

 

 

 

介護者が60歳以上の割合は68.7%

介護者の年齢はどうでしょうか。上記の通り、介護者としては配偶者がもっとも多い割合でしたので、介護者の年齢も年齢層が高い人が多くなっています。

具体的には、60歳以上の割合は68.7%となっており、近年問題になっている「老老介護」の割合が比較的高いことがわかります。

 

同居している主な介護者の年齢構成

 

(出典)厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」

 

介護離職の実態

年間10万人が介護のために離職

上記の通り、家族が介護し、相当の時間を要することを踏まえると、介護にともなって仕事を続けられないという状況も出てきます。

高齢化に伴い、介護を必要とする高齢者は年々増加傾向にあり、自分の親やパートナーなどの家族を介護する人の数も増えてきています。

総務省の調査によると平成23年10月から平成24年9月の間に介護・看護のため前職を辞めた人の数は男性が2.0万人に対し、女性が8.1万人と圧倒的に女性が多いことがわかります。

 

介護・看護のため前職を辞めた人の数の年次推移

 

(出典)総務省「平成24年就業構造基本調査」

 

 

要介護度が上がるにつれ介護時間も増えていく

下記のグラフは厚生労働省による介護時間を要介護度別にまとめたものです。当然のことながら要介護度が上がると介護にかかる時間も増えていきます。

 

同居している主な介護者の介護時間

 

(出典)厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」

 

要介護度5の場合だと「ほとんど終日」が56.1%、「半日程度」が12.9%となっています。半日以上介護に必要となると仕事との両立は難しく離職せざるを得ない状況になってしまうといえます。

 

 

 

介護による経済的なリスクをカバーする民間の介護保険

公的介護保険では、要介護度に応じて受けられるサービスや、1ヶ月あたりの支給限度額が定められており、支給限度額の1割が自己負担額となります。

また、限度額を超えてサービスを利用した場合は、超えた分が全額自己負担となります。

 

こういった、介護が必要になった際の経済的なリスクをカバーするのが民間の介護保険です。

保険相談サロンFLPでは、無料で何度でも介護保険の相談をすることができます。

まとめると

・介護期間の平均は56.5カ月(約4年9カ月)となっており、場合によっては介護が長期間になる場合があります。

この記事の著者

ファイナンシャルプランナー

広島県出身。筑波大学卒業。

大手レストランチェーンにて、新規業態の立上げに携わる。その後、保険代理店に転職し保険コンサルティング業務を行う。

2007年に株式会社F.L.Pに入社し、現在「保険相談サロンFLP」公式サイトのプロダクトマネージャーを務める。

ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、保険業界経験13年で得た知識と保険コンサルティングの経験を活かし、保険相談サロンFLP公式サイトの専属ライターとして、本サイトの700本以上の記事を執筆。

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