先進医療

先進医療特約とは?<医療保険・がん保険の特約>

(最終更新日:2021年03月05日)

医療保険に付加することができる先進医療特約。先進医療特約は本当に必要なのでしょうか。先進医療の種類や費用と共に見ていきましょう。

先進医療とは

先進医療とは、「一般の医療水準を超えた最新の先進技術」として厚生労働大臣が承認したものをいいます。

例えば、陽子線療法や重粒子線療法などがあります。

先進医療は、一般の保険診療を受ける中で、患者が先進医療を希望し、医師がその必要性と合理性を認めた場合に行われます。

 

先進医療を受けられるのは限られた医療機関のみ

先進医療は、技術ごとに決められた適応症に対し、基準と適合する医療機関で行われる治療に限るため、先進医療が実施可能な医療機関は限定されています。

 

先進医療の費用は全額自己負担

先進医療は、将来的に健康保険等の適用が検討されている技術であり、現時点では「健康保険が適用されない治療」ということになります。

先進医療にかかる費用は全額自己負担になってしまいます。

ただし、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料など)の費用は一般の保険診療と同様に健康保険が適用されます。

 

先進医療の詳細はこちら

先進医療は公的健康保険の適用外?医療保険やがん保険でカバーできる?

 

 

 

先進医療の費用はいくらかかる?

主な先進医療の費用

厚生労働省のホームページによると、先進医療には108技術が指定されています。その中でも実施件数の多い上位の先進医療を紹介します。

年間実施件数の多い先進医療TOP10

順位技術名年間実施件数平均技術料
1前眼部三次元画像解析5,337約3,900円
2多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術5,248約513,000円
3陽子線治療2,170約2,580,000円
4光トポグラフィー検査を用いたうつ症状の鑑別診断補助1,959約12,000円
5重粒子線治療1,286約3,000,000円
6硬膜外自家血注入療法527約35,000円
7IL28Bの遺伝子診断によるインターフェロン治療効果の予測評価370約19,000円
8歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法321約60,000円
9腹腔鏡下子宮体がん根治手術289約525,000円
10食道アカラシア等に対する経口内視鏡的筋層切開術201約157,000円

(出典)厚生労働省 平成25年度先進医療技術の実績報告

 

表からもわかるとおり、すべての先進医療が高額なわけではありません。

がん治療で有名な陽子線治療や重粒子線治療が200万円以上かかる一方で、最も実施件数の前眼部三次元画像解析は平均3,900円と、技術料にはかなりばらつきがあると言っていいでしょう。

ただ、費用が数百万となる先進医療を受けた場合、全額自己負担するのはかなり難しいでしょう。

 

 

 

先進医療特約とは

先進医療特約は、先進医療を受けたとき、自己負担した先進医療の技術料の実費金額を保障するというものです。

•医療保険やがん保険に付加することができます。

•特約ですので、付け外しが可能です。

•保障期間通算で1000万円や2000万円のような保障額の上限が設定されています。

•保険料は、月々100円程度となっています。

保険料が安いこともあり、先進医療特約を備えるという方は多いです。

 

医療保険とがん保険、先進医療特約との違いは?

がん保険の先進医療特約の保障の対象は、がんに関わる技術のみです。

がん以外の病気で先進医療を受けても保障されません。

医療保険にある先進医療保障は、先進医療全般を保障対象としていますので、がん保険の先進医療特約よりも保障範囲が広いです。

ですから、医療保険で先進医療特約をつけて、がん保険のがん先進医療特約はつけないという方も多いです。

 

 

 

先進医療特約はなぜ保険料が安い?

先進医療特約は月々100円程度と安い保険料で数百万円の先進医療の技術料をカバーできます。

なぜ先進医療特約は保険料が安いのでしょうか。

 

先進医療を受ける割合は低い

年間実施件数の多い先進医療TOP10の表のうち、がん治療に関する上位3種類は以下の通りです。

 

年間実施件数の多いがんの先進医療T0P3

技術名年間実施件数平均技術料
陽子線治療2,170約2,580,000円
重粒子線治療1,286約3,000,000円
腹腔鏡下子宮体がん根治手術289約525,000円

(出典)厚生労働省 平成25年度先進医療技術の実績報告

 

陽子線治療の年間2,170件、重粒子線治療の年間1,286件という件数は、現在治療中のがん患者が約152万人※ということを考えると、がん患者全体の中で陽子線治療もしくは重粒子線治療を受ける割合は約500人に1人(0.22%)と、かなり低いことがわかります。

※(出典)厚生労働省 平成23年患者調査

では、なぜ先進医療を受ける割合が低いのでしょうか。

 

 

 

先進医療を受ける割合が低い理由

①先進医療は、医師が合理性と必要性を認めた場合にしか実施されない

先進医療を受けるには、医師がその合理性と必要性を認める必要があります。

 

②先進医療は、厚生労働省の認めた医療機関でしか受けられない

例えば、がんの治療法として注目されている陽子線治療は全国で10病院(北海道・福島・茨城・千葉・長野・静岡・愛知・福井・兵庫・鹿児島)、重粒子線治療は4病院(群馬・千葉・兵庫・佐賀)に限られています(2015年5月現在)。
治療は長期に渡る可能性もあり、遠方の場合だと経済的にも地理的にも厳しいというケースもあるでしょう。

 

③一部の先進医療は、費用が高額になる

がん治療で有名な陽子線治療や重粒子線治療が200万円以上かかります。

 

このように、先進医療を受けるためにはさまざまなハードルがあり、先進医療を受けることになる確率は低いと言えそうです。

だからこそ月々約100円というわずかな保険料で大きな保障を確保することができるとも言えます。

 

 

 

先進医療特約を付帯すべき?

以上のように先進医療を受ける可能性が低いとしても、自分が先進医療を受けるような病気になった場合、経済的な理由で先進医療による治療をあきらめるようなことは避けたいでしょう。

保険料を支払うことができるのであれば、先進医療特約を付帯すると安心でしょう。

まとめると

・すべての先進医療が高額なわけではありません。技術料にはかなりばらつきがあります。
・先進医療を受ける確率は高いとはいえません。
・先進医療特約でわずかな保険料で万が一先進医療を受けるような事態に備えることができます。

この記事の著者

實政 貴史
ファイナンシャルプランナー

2007年に株式会社F.L.Pに入社し、現在「保険相談サロンFLP」サイトのプロダクトマネージャーを務める。

ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、保険業界経験13年で得た知識と保険コンサルティングの経験を活かし、保険相談サロンFLPサイトの専属ライターとして、本サイトの1500本以上の記事を執筆。

併せて、保険相談サロンFLP YouTubeチャンネルにてファイナンシャルプランナーとして様々な保険情報の解説も行っている。

セミナー実績:毎日新聞ライフコンシェルジュ生活の窓口オンラインセミナー など多数

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