がん・特定疾病(三大疾病)・介護のリスクと対応する保険の加入率

(最終更新日:2019年12月18日)

がん・三大疾病・介護、共に加齢とともに誰にでも起こりうるリスクです。
一方で、がん・三大疾病・介護に備える保険(がん保険、特定疾病保険、介護保険)の加入率は、生命保険や医療保険に比べ加入率が低いのが現状です。

がんのリスク

がんは加齢に伴い罹患する確率が高くなります。高齢化が進む近年、およそ2人に1人が「がん」と診断されています。

 

一生のうちにがんにかかる確率

 

男性:61.8%

女性:46.0%

 

各年齢までのがん罹患率

(出典)がん研究振興財団「がんの統計2015 年版」

 

がんは決して特別なものではなく、誰もがかかる可能性のある病気で、身近な病気といえます。

 

 

特定疾病(三大疾病)のリスク

特定疾病(三大疾病)とは、がん、急性心筋梗塞、脳卒中の3つの病気のことをいいます。これらの病気は、日本人の死亡原因の上位3位を占めています。

また、日本人の死因の半数を超える52.3%がこの三大疾病(特定疾病)によるものとなっています。

日本人の死亡原因 

(出典)厚生労働省「平成27年人口動態統計」

 

 

介護のリスク

高齢化が進む現在、「介護」は誰にでも起こり得る問題です。

要支援・要介護認定者の割合は、40~64歳では0.3%、65~69歳では2.9%ですが、加齢とともに急速に高まり、80~84歳では28.4%、85歳以上では59.1%となっています。

 

年代別人口に占める要支援・要介護認定者の割合

(出典)厚生労働省「介護保険事業状況報告(暫定)(平成28年9月)」 総務省「人口推計(平成28年9月確定値)」

 

 

脳卒中(脳血管疾患)は要介護になる原因の第1位

厚生労働省の調査によると要介護状態になる主な原因の1位は脳卒中(脳血管疾患)となっており、要介護状態になる人のうち18.5%が脳卒中(脳血管疾患)を主な原因となっています。

 

要介護者等の介護が必要となった主な原因

(出典)厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」

 

 

がん保険、特定疾病保険、介護保険は加入率が低い

がん・三大疾病・介護、共に特別なリスクではなく、誰にでも起こりうるリスクであることがわかりました。

では、がん・三大疾病・介護に備える保険にどれくらいの人が加入しているのでしょうか。

 

下記のグラフは、人生の様々なリスクとそれに対応した保険種類別の世帯加入率を示したものです。

生命保険や医療保険は約9割の世帯が加入しているのに対し、がん保険は約60%、特定疾病保険は約44%、介護保険は約15%となっており、生命保険や医療保険に比べ加入率が低く、いわば「保障の空白」の状態といえるでしょう。

 

保険種類別世帯加入率

(出典)生命保険文化センター「平成27年生命保険に関する全国実態調査」を元に作成

 

人生の様々なリスクを把握して、保険等で適切に備えることが必要です。

人生にはどのようなリスクがあるのか(どのくらいお金がかかるのか)、そしてそれに備えるためにはどのような手段があるのか、FP(ファイナンシャルプランナー)などに相談するとよいでしょう。

 

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