自動車保険(任意保険)は他保険との補償重複にご注意を!

(最終更新日:2020年09月15日)

保険料は無駄に払いたくないと誰しも思うところですが、意外と保険料の無駄となっていることが多いのが
「補償の重複」です。
自動車保険や火災保険などの損害保険では補償が重複された状態で事故が発生した場合に、いずれか一方の補償からは保険金が支払われない場合があり保険料が無駄になってしまいます。
特に自動車保険(任意保険)は他保険と補償の重複がおこりやすい保険のひとつです。
そこで今回は自動車保険(任意保険)が他保険と重複しやすい補償について解説をしていきたいと思います。

自動車保険(任意保険)を2台以上契約している場合に重複しやすい補償は?

まずはご自身やそのご家族が自動車保険(任意保険)を2台以上契約をしている場合に重複しやすい補償例をご紹介致します。

 

人身傷害特約

「人身傷害特約」とはご自身や同乗者がケガをしたり亡くなったりした場合の補償する特約です。

この特約は一般的には以下のような補償範囲となります

①「契約している車内での事故を補償+搭乗していない間の自動車事故車外での事故を補償」

②「契約している車内での事故を補償」

 

仮に2台以上の自動車保険(任意保険)の人身傷害特約が、ともに上記①の補償である場合には「搭乗していない間の

自動車事故車外での事故を補償」部分が重複とすることとなります。

そのため1台の自動車保険(任意保険)には①の補償を、それ以外の自動車保険(任意保険)には②の補償を

設定すると良いでしょう。

 

弁護士費用特約

「弁護士費用特約」とはご契約の自動車の事故で相手方に法律上の損害賠償請求を行うための

弁護士費用・法律相談・書類作成に関する費用を補償する特約です。

この特約は「記名保険者とその家族」が「この特約を付加している車もしくはそれ以外の車」を「乗車中」の事故が

補償の対象となります。

仮に2台以上の自動車保険に弁護士費用特約がある場合と「それ以外の車」部分が重複となります。

そのため1台の自動車保険(任意保険)のみに補償を設定すれば、2台目以降の自動車にも補償がつくことになります。

 

バイク特約

「バイク特約」とは原動機付自転車を運転中の事故により他人にケガをさせてしまったり、死亡させてしまったりした時や

他人の所有物を壊してしまった時の賠償責任を補償する特約です。

仮に2台以上の自動車保険(任意保険)にバイク特約がある場合が「バイク特約」そのものが重複となります。

そのため1台の自動車保険(任意保険)のみに補償を設定すれば、2台目以降の自動車保険にはこの補償は不要です。

 

自動車保険(任意保険)と他保険で重複しやすい補償とは?

今度は自動車保険(任意保険)と他保険で重複しやすい補償をご紹介致します。

 

個人賠償責任特約

「個人賠償責任特約」とは記名被保険者とその家族の日常生活における偶然な事故で発生する損害賠償責任を補償する特約です。

この特約は自動車保険以外にも火災保険や傷害保険にも付加できることが多いため、重複しやすい特約となります。

自動車保険や火災保険、傷害保険のいずれかに補償を設定すれば、それ以外の保険にはこの補償は不要です。

 

補償が重複しないようにするには?

それでは補償が重複しないようにするにはどうしたら良いでしょうか?

 

加入中の保険の洗い出し

まずは保険証券で加入中の保険の洗い出しから始めましょう。

洗い出しの対象とするのは自身その家族の保険です。

特に自動車保険(任意保険)や火災保険、傷害保険、共済などです。

実は十数年前に加入した自宅の火災保険に個人賠償責任特約が付加されていたというケースもございます。

可能な限り保険を洗い出すことが望ましいです。

 

補償の重複を確認とその後の対応

次に各保険証券から重複しやすい補償を確認していきます。

(保険会社によって特約名が異なる場合がございますのでご注意下さい。)

確認をする際には次の詳細部分も含めて確認下さい。

確認が難しい場合には保険会社や保険代理店に問い合わせすると良いでしょう。

 

・補償範囲(どのような場合に補償されるのか?家族のだれが補償対象となるのか?)

・補償期間(いつまで補償があるのか?既に補償がきれていないか?)

・保険金額(万が一の場合には最大どのくらいの補償があるのか?)

・保険料(仮に重複している同じ保険金額であれば保険料が安いほうがお得ですよね。)

 

重複していた補償の詳細を確認出来たら、残す補償と解約してよい補償が明確になります。

解約手続を速やかに進めましょう。

 

本記事は一般的な自動車保険の内容に基づいて作成しております。そのため各保険会社によって取扱いが異なる場合があります。詳しくは各保険会社や代理店にお問い合わせください。

まとめると

補償が重複された状態で事故が発生した場合に、いずれか一方の補償からは保険金が支払われない場合があり
保険料の無駄になります。
自動車保険においては特に「人身傷害特約」「弁護士費用特約」「バイク特約」「個人賠償責任特約」が重複しやすい補償です。
まずは自身の保険の洗い出しを行い、補償が重複されていないかチェック!
重複している補償があれば解約手続を速やかに行いましょう。

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